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富山県黒部市下水道バイオマスエネルギー利活用施設

下水道初のPFI事業(BTO方式)

コーヒー粕を利用した小・中規模都市にも適する資源循環型施設

汚泥の処理・処分費という下水道事業の課題に、民間の力を活用した新たな取組みとして注目される事例です。国土交通大臣賞2011年度「循環のみち下水道賞」サスティナブル部門を受賞いたしました。

下水道事業の課題に民間の力

下水汚泥の処理と処理費削減への新たな取組み

これまで黒部市では脱水汚泥を外部委託処理されていましたが、処理費用の大きな変動から長期的な処分計画が立てにくい状況にありました。また、広域組合のし尿処理施設廃止により、下水処理施設での受け入れ増加が予想され、更なるコスト増が見込まれていました。

国内の下水処理場では初のPFI事業となる「黒部市下水道バイオマスエネルギー利活用施設整備運営事業」はBTO方式が採用されており、当社を代表企業とする特別目的会社「黒部Eサービス」が資金調達から設計・建設・維持管理・運営までを担っています。

黒部市のメリットは、
1.新技術に適応した事業を円滑に運営することでの業務効率化
2.最新のバイオマス利用技術の活用、副生成物の流通先確保や処理コストの縮減
3.本事業の設計・建設・維持管理・運営の事業全般を委ねる事でのコスト平準化

【事業スキーム図】

【事業スキーム図】
事業名称 黒部市下水道バイオマスエネルギー利活用施設整備運営事業
事業方式 PFI事業(BTO方式)
事業期間 設計・建築期間     平成21年4月~平成23年4月
維持管理・運営期間   平成23年5月~平成38年4月(15年間)
処理対象物 下水道汚泥、農業集落排水汚泥、浄化槽汚泥、ディスポーザ生ごみ:既存下水処理施設より
コーヒー粕(事業系食品残渣):飲料メーカーより
総事業費 約36億円
事業者 名 称:黒部Eサービス株式会社
出資者:水ing株式会社、株式会社荏原製作所

処理場から資源循環型施設へ

全体フロー

鍵は、コーヒー粕

従来は化石燃料が必要とされていた脱水汚泥の乾燥設備ですが、熱量の高いコーヒー粕を利用することで、エネルギー自立型施設として安定した運転が可能となりました。
コーヒー粕は主に県内の飲料メーカーから受け入れています。

汚泥の資源化

汚泥はコーヒー粕と合わせ「メタン発酵 ⇒ 脱水 ⇒ 乾燥」の処理工程を経て、本施設稼動前に外部委託処理していた汚泥量の半分以下に減容された乾燥物となり、資源(堆肥・燃料)として有効利用されています。

バイオマス受入量:29,132m3/年(平成26年度 計画値)

下水道汚泥(濃縮汚泥) 24,346m3/年
農業集落排水汚泥(濃縮汚泥) 1,080m3/年
浄化槽汚泥(濃縮汚泥) 134m3/年
ディスポーザ生ごみ(濃縮汚泥) 688m3/年
コーヒー粕(事業系食品残渣) 2,884m3/年

主要機器・設備仕様(施設規模)

メタン発酵設備 80.4m3/日
ガスホルダ 600m3
バイオガス 2,700m3/日
マイクロガスタービン 出力 95kW
太陽光発電 出力 10kW
汚泥乾燥設備棟 地上3階、地下1階

技術とアイデアが詰まった “エコ施設”

施設のバイオガス発生量 100万m3/年は、灯油 にして60万リットルに相当します。このエネルギーを最大限に利用するノウハウが水ingにはあります。

エネルギーの自立

メタン発酵槽
右:メタン発酵槽/左:ガスホルダ

脱水汚泥の乾燥に用いる蒸気乾燥機やメタン発酵槽の加温熱源をバイオガスで賄えるため、化石燃料に依存しないエネルギー自立型施設となっています。

電気代を 50%以上カット

マイクロガスタービン
マイクロガスタービン

バイオガス発電には低騒音かつメンテナンス性に優れるマイクロガスタービン(最大95kW)を採用し、年間平均38万kWを発電しています。施設電力の50%以上を賄えているほか、乾燥機が停止する時間帯は場内の下水処理施設にも送電しています。

足湯を設置

足湯「ばいお〜ゆ」
足湯「ばいお〜ゆ」

「開かれた下水道」というコンセプトの下、住民の皆様にバイオマスエネルギーを身近に感じていただけるアメニティー施設として、足湯を設置しました。 名水100選に選ばれた黒部の地下水をバイオガスで沸かした足湯は、公募により「ばいお~ゆ」と名付けられ、大変ご好評いただいております。

乾燥物の有効利用

施設の処理工程を経た乾燥物は、良質な肥料や発電ボイラの燃料として一部販売しています。

美しい花づくりに

氷見あいやまガーデン:くろべ緑花王
氷見あいやまガーデン

「くろべ緑花王」として肥料登録されており、花の生産農場に販売しています。 また、氷見あいやまガーデンでは くろべ緑花王を使って育てた美しい花々を見ることができます。

発電ボイラの燃料に

エネルギーの“地産地消”の主旨にご賛同いただいた富山県内企業に、発電用ボイラ燃料として販売しています。 この燃料は、化石燃料の代替え品の性格を有し、CO2削減に寄与しています。

創意工夫でエネルギーの地産地消を目指す

民間提案を求めた下水汚泥のバイオマスエネルギー事業は、サービス購入料とコーヒー粕の独自調達で創意工夫が可能な事業で、安定稼動のためのコーヒー粕の集荷と乾燥物の販売に重点を置いた経営を行っています。 黒部市との連携を図りながら15年の契約期間、安定した運営はもちろんのことモデル事業としてエネルギーの地産地消に力を注いで参ります。

使用薬品

主要設備

  • 株式会社荏原製作所
  • 三菱商事株式会社
  • 日揮株式会社
  • 株式会社水みらい広島
  • 水ingAM株式会社
  • 荏原環境プラント株式会社

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